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コラムカテゴリ:泌尿器科
癌について(腎癌・尿管癌・膀胱癌・前立腺癌)
公開:2025.02.28
更新:2025.03.11
閲覧数:20view
膀胱癌
肉眼的血尿などをきっかけに膀胱癌が見つかることがあります。膀胱癌の診断に膀胱内視鏡検査は必須です。術前・術後の外来膀胱内視鏡検査には、電子軟性膀胱鏡を導入しています。経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)、膀胱全摘術+尿路変更、抗癌剤あるいはBCG膀胱内注入療法、全身化学療法などを病状に応じて行っています。
膀胱鏡は膀胱癌の診断に必須の検査です。従来の硬性膀胱鏡は、男性の場合は特に検査時の痛みが強く、尿道麻酔や仙骨硬膜外麻酔を要しました。電子軟性膀胱鏡は、細経で柔らかく男性に対しても苦痛の少ない膀胱鏡検査が可能です。従来の光学軟性鏡と比較して視野も良好で見落としも少なく、検査後の鎮痛薬内服もほとんど不要です。
腎癌、腎盂尿管癌
腎摘除、腎部分切除あるいは腎尿管摘除術は、原則、腹腔鏡で手術しています。従来の開放手術と比較して手術侵襲や術後の創痛が少なく、早期の回復・社会復帰が可能です。
転移を有する腎癌に対しては、インターフエロンやインターロイキン2による免疫療法、分子標的薬治療を行っています。また、進行した腎盂尿管癌などの尿路上皮癌に対しては、抗癌剤による化学療法を行っています。
前立腺癌
本邦の前立腺癌死亡数は2008年の約1万人/年から2020年には2万人以上/年に急速に増加すると推測されています。前立腺癌の腫瘍マーカーPSA(前立腺特異抗原)が4.0 ng/mlを超えた場合、前立腺生検の適応になります。残念ながら日本のPSA検診の普及率は低く、現在でも住民検診未実施の市町村では発見される前立腺癌の30%が骨などに転移した後に診断されています。当院では経直腸式あるいは経会陰式の超音波誘導下前立腺針生検を1泊2日の検査入院で行っています。
通常10数箇所の系統的針生検を行っていますが、手術室で腰椎麻酔をかけて行っているため痛みのほとんどない生検が可能です。
前立腺癌に対してはPSA監視療法・前立腺全摘術・内分泌療法・化学療法など病期に応じた治療を行っています。
前立腺肥大症
問診に加え、超音波検査・尿流測定・ブラダースキャンによる非侵襲的残尿測定などで評価しています。
薬物療法無効の場合は経尿道的前立腺手術を行っています。手術はホルミウムレーザーを使用して前立腺内腺をすべて核出するHoLEP手術と生理食塩水を使用して内腺を切除するTURis手術を行っています。
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