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コラムカテゴリ:泌尿器科

前立腺肥大症に対する治療 – HoLEP手術

公開:2025.02.28

更新:2025.04.18

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前立腺肥大症について

前立腺肥大症は、加齢に伴い前立腺が肥大し、尿が出にくくなったり、睡眠中の排尿回数が増えたりして、生活の質(QOL)を大きく低下させる病気です。放置すると膀胱機能や腎機能に悪影響を及ぼすことがあります。初期治療として薬物療法が選択されますが、効果が十分でない場合には手術が必要となる場合があります。

前立腺肥大症の手術は内視鏡を用いて行います。従来の手術法である「TURP」(経尿道的前立腺切除術、下図右)は、電気メスで肥大した前立腺組織を切除する方法です。しかし、前立腺の体積が大きい場合には出血量が増えるという課題がありました。現在では、レーザーを用いて前立腺を核出する「HoLEP」(経尿道的レーザー前立腺核出術、ホーレップと読みます。下図左)手術を行っています。

前立腺肥大症の仕組みを説明する際、前立腺をオレンジに例えるとわかりやすいでしょう。オレンジの皮が前立腺の外腺(外側部分)、果実が肥大した前立腺の内腺(内側部分)、芯が尿道に相当します。前立腺肥大症では、果実の部分が大きくなることで芯(尿道)が圧迫され、尿の勢いが弱まったり、頻尿が生じます。
従来のTURP手術では、この果実部分を削り取る方法が用いられますが、全てを取り除くのが難しく、前立腺肥大が再発するリスクがありました。一方、HoLEP手術では、肥大した前立腺を外側の組織(皮の部分)から切り離して摘出するため、再発のリスクが低減されます。また、手術後の回復も早く、通常は術後5~6日で退院が可能です。これにより、患者様の身体的負担を大幅に軽減できます。

なお、前立腺癌に対してはレーザーを用いた内視鏡手術は適用できません。これは、癌がオレンジの皮に相当する部分に発生することが多く、内視鏡手術では完全に切除することができないためです。前立腺癌の治療にはダ・ヴィンチによる腹腔鏡下前立腺全摘術が適応となります。詳しくは「前立腺癌」のページをご参照ください。

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