泌尿器科
Urology
泌尿器科の特色
大阪中央病院泌尿器科は、常勤医5名がチームを組み、最新の医療情報と治療法をもとに、質の高い診療を提供しています。
前立腺がんに対しては、国内でいち早く手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入し、2024年4月には最新機種へとアップグレードしました。子宮脱や膀胱瘤には、従来のTVM手術に加えて腹腔鏡手術など最先端の治療を取り入れ、患者さまひとりひとりに最適なアプローチを行っています。また、前立腺肥大症に対しては、HoLEP(経尿道的前立腺レーザー核出術)を採用し、高い治療効果を提供します。
都市型病院として、短期入院や外来治療の充実にも努めており、前立腺がんのロボット手術では術後1週間での退院が可能なプログラムを実施しています。さらに、結石に対する体外衝撃波砕石治療も外来で対応できるため、より早く快適な日常への復帰をサポートいたします。
主な診療疾患
尿もれ(尿失禁)
『咳をすると尿がもれてしまう』、『走ると尿がもれてしまう』、『尿を我慢できずにもれてしまう』などが尿もれ(尿失禁)の症状です。40歳以上の女性の約4割が、この症状を抱えているとされています。治療方法には薬物療法、体操と手術療法があり、手術療法にはTVT法、TOT法、ボトックス膀胱内注入療法が含まれます。当院では、これらの治療法すべてに対応しております。
治療:TVT、TOT、ボトックス、低周波治療、内服治療
尿失禁について詳しくはこちら
膀胱瘤、子宮脱(骨盤臓器脱)
『お風呂に入ったとき、股にピンポン玉ぐらいのものを触れる』、『夕方になると臓器が下がっている感覚がある』といった症状は、膀胱や子宮が膣から突出する膀胱瘤や子宮脱(総称して骨盤臓器脱と呼ばれます)の可能性があります。症状のない人を含めると閉経後の女性の約4割に骨盤性器脱があると言われています。治療法は体操、ペッサリーリング、そして手術療法があり、手術療法には膣からアプローチをするTVM法や、腹腔鏡手術によるLSC法が含まれます。当院では、これらの治療法すべてに対応しております。
治療:TVM、LSC、ペッサリーリング
膀胱瘤、子宮脱について詳しくはこちら
精索静脈瘤
『陰嚢から股にかけて痛みを感じる』『不妊の原因を調べたところ、精索静脈瘤と診断された』といったお悩みはありませんか?
精索静脈瘤は精巣周囲の静脈が瘤状に拡張する状態することで、約10%の方に痛みを伴い、男性不妊の人の約30%で認められます。治療方法は腹腔鏡手術もしくは顕微鏡手術があります。当院では、これらのどちらの治療法も対応しております。
治療:顕微鏡下低位結紮術、腹腔鏡下政策静脈瘤結紮術
精索静脈瘤について詳しくはこちら
男性不妊症
当科では、50年以上にわたり、精索静脈瘤や男性不妊症に対する専門的な診察と治療を行ってきました。専門外来は金曜日の午後に開設しており、多くの患者様にご利用いただいています。
治療:TESE、マイクロTESE、精管精管吻合術、精管精巣上体吻合術
前立腺癌
前立腺癌は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。一方で、『尿が出にくい』、『頻尿になる』といった症状は、前立腺肥大症によるものが多いです。
前立腺癌の診断は、血液検査でPSA値を測定し、4.0 ng/mL以上の高値が確認された場合に泌尿器科を受診するのが一般的です。その後、MRI検査を行い、必要に応じて生検(組織検査)を実施します。
早期発見が重要ですので、定期的な検査をお勧めします。
治療:ロボット前立腺摘除術(RARP)
前立腺癌手術について詳しくはこちら
前立腺癌と前立腺癌マーカーであるPSAの不思議について詳しくはこちら
癌(腎・副腎・尿管・膀胱・精巣)
泌尿器科領域のがんは、初期段階ではほとんど症状が現れないことが特徴です。多くの場合、CT検査や超音波エコー、尿検査で発見されます。特に尿に潜血反応が見られる場合は、泌尿器系のがんの可能性があるため、早めの受診が重要です。
不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
治療:腹腔鏡下手術、TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)
夜間頻尿
『夜中に何度もトイレに起きるようになった』、『夜間に排尿した後、眠れなくなり寝不足に悩んでいる』といった症状は、夜間頻尿の可能性があります。夜間頻尿の原因は、水分や塩分の過剰摂取、前立腺肥大症、過活動膀胱など多岐にわたり、適切な診断と治療には泌尿器科専門医の診察が必要です。治療方法としては、食生活や生活習慣の改善、薬物療法などが挙げられます。夜間頻尿でお困りの方は、ぜひご相談ください。
治療:薬物療法
前立腺肥大症
『おしっこをするのに時間がかかる』、『飲酒後に尿が出なくなった』、『尿を出すときに途切れ途切れになる」などは、前立腺肥大症の可能性があります。男性では、50歳を過ぎると約半数が、80歳以上では約80%が前立腺肥大症になるといわれています。治療法は薬物療法と手術療法があり、当科ではレーザーを用いたHoLEP(ホーレップと読みます)やTURPに対応しています。
治療:HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)、TURP(経尿道的前立腺切除術)
HoLEP手術について詳しくはこちら
過活動膀胱
『外出すると常にトイレが気になる』、『尿を我慢するともれてしまう』といった症状は過活動膀胱による可能性があります。最近の報告では、40歳以上の約14%が過活動膀胱の症状を抱えているとされています。治療方法には、生活習慣の改善や薬物療法などがあり、早期に治療を開始することで、より早く症状が改善する可能性があります。
治療:低周波刺激装置、薬物療法
間質性膀胱炎
『尿がたまると下腹部に痛みを感じる』、『尿道が痛いのに、尿検査では異常が見つからない』、『「とにかく頻尿に悩んでいる』といった症状は、間質性膀胱炎かもしれません。この疾患は診断が難しく、膀胱鏡でハンナ病変と呼ばれる潰瘍を確認することが診断の鍵となります。治療法には、経尿道的焼灼術や水圧拡張術、さらに膀胱内への薬剤注入療法などがあります。
間質性膀胱炎について詳しくはこちら
尿路結石(腎・尿管・膀胱結石)
『右側の腰に突然激しい痛みを感じた』、『左下腹部が痛み、血尿も見られる』という症状は尿路結石が原因の可能性があります。尿路結石による痛みは、左右いずれかに強く現れることが多く、姿勢にはあまり影響されません。
結石の多くは溶解が難しいため、小さな結石は自然排石を待つことが一般的です。一方、大きな結石には、体外衝撃波破砕術や経尿道的レーザー破砕術などの治療が適用されます。
治療:TUL(経尿道的尿路結石破砕術)、ESWL(体外衝撃波結石破砕術)
尿路結石についてはこちら
結石破砕装置 MODULITH SLX-F2
尿路結石についてはこちら
診療実績
手術実績(2024年度) |
件数 |
|
骨盤臓器脱手術 | 経腟メッシュ手術(TVM) | 49 |
腹腔鏡手術(LSC) | 6 | |
尿失禁手術(TVT、TOT) | 12 | |
精索静脈瘤手術 | 顕微鏡下低位結紮術 | 27 |
腹腔鏡手術 | 7 | |
マイクロTESE | 6 | |
経尿道的前立腺手術(HoLEP) | 11 | |
腎・尿管・膀胱結石(TULなど) | 18 | |
結石:体外衝撃波治療(ESWL) | 21 | |
膀胱水圧拡張術 | 4 | |
前立腺生検 | 144 | |
前立腺全摘 | ロボット手術 | 31 |
腎・副腎・尿管手術 | 腹腔鏡手術 | 7 |
開腹手術 | 0 | |
膀胱癌手術 | 経尿道的内視鏡手術 | 50 |
腹腔鏡手術 | 1 |
医師紹介
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泌尿器科部長
木内 寛
きうち ひろし
専門分野
癌・腹腔鏡・夜間頻尿
担当診療科
泌尿器科
資格・学位・経歴
医学博士(大阪大学)
日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 腹腔鏡認定医
ロボット手術認定医(ダ・ヴィンチ)
日本排尿機能学会 専門医
日本生殖医学会 専門医
日本がん治療認定医機構 認定医
日本泌尿器学会 代議員
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 代議員
日本アンドロロジー学会 評議員
大阪泌尿器臨床医会 理事
日本臨床泌尿器科医会 理事治療に対する座右の銘
最新の医療を提供します。
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男性不妊センター長
惣田 哲次
そうだ てつじ
専門分野
泌尿器科全般・男性特異的疾患(男性不妊症・性機能障害・男性更年期障害)
担当診療科
泌尿器科
資格・学位・経歴
医学博士(大阪大学)
日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 腹腔鏡認定医
ロボット手術認定医(ダ・ヴィンチ)
日本移植学会移植 認定医治療に対する座右の銘
丁寧で分かりやすい説明を行い、希望にそった最善の治療を提供出来るよう心がけています。
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医員
宮田 勇士
みやた ゆうし
専門分野
腫瘍・排尿
担当診療科
泌尿器科
治療に対する座右の銘
患者さま、家族の方にベストな治療が提案できるような診療を心がけています。是非お悩みや困った事を聞かせてください。
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医員
吉岡 史江
よしおか ふみえ
専門分野
女性泌尿器科・排尿
担当診療科
泌尿器科
担当医表
泌尿器科
上部へ移動午前/午後 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日(2・4週) |
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午前 8:30~11:30 |
木内 寛 | 交代 (予約制) |
木内 寛 | 交代 | 惣田 哲次 | 交代 |
惣田 哲次 | 宮田 勇士 | 宮田 勇士 | ||||
午後 12:30~15:00 |
惣田 哲次 (男性不妊・精索静脈瘤 ・性機能)予約制 |
|||||
午後 ウロギネセンター |
惣田 哲次 (予約制) |
木内 寛 (予約制) |
宮田 勇士 (予約制) |
←左右にスライドすることができます→
診療担当表はあくまで予定です。
急な手術や医師の都合により、休診になることがありますので、事前にお電話にてご確認頂きますようお願いいたします。
女性泌尿器科ウロギネセンターについて
当科では2002年から「女性のために泌尿器科外来」を開設し、現在「女性泌尿器科ウロギネセンター」として女性の骨盤底疾患を専門に扱う外来を週3回(月・水・金の午後)開設しています。
当センターで診療する主な疾患は「尿失禁」や膀胱瘤、子宮脱などの「骨盤臓器脱」です。尿失禁の治療には、薬物療法、体操、そして手術療法があり、手術療法にはTVT法、TOT法、ボトックス膀胱内注入療法が含まれます。骨盤臓器脱の治療では、体操やペッサリーリングに加え、手術療法としてTVM法(膣からのアプローチ)やLSC法(腹腔鏡手術)を行っています。
当センターは完全予約制ですので、受診をご希望の際は必ず事前にご予約をお願いいたします。
女性泌尿器科ウロギネセンターはこちら
精索静脈瘤・男性不妊症センターについて
当科では、50年以上にわたり、精索静脈瘤や男性不妊症に対する専門的な診察と治療を行ってきました。専門外来は金曜日の午後に開設しており、多くの患者様にご利用いただいています。
精索静脈瘤の治療には、腹腔鏡手術または顕微鏡手術を実施しており、男性不妊症に対しては、マイクロTESE(精巣内精子採取術)、精管精管吻合術、精管精巣上体吻合術など、幅広い治療法を提供しています。
男性不妊や精索静脈瘤でお悩みの方は、ぜひ当センターにご相談ください。
当センターは完全予約制ですので、受診をご希望の際は必ず事前にご予約をお願いいたします。
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お問い合わせ先
代表電話番号
06-4795-5505受付時間
9:00~12:00/13:00~17:00
休診日
日曜日、祝日、第1・3・5土曜日、年末年始(12月29日~1月3日)